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[転載]奏 2

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「いた…」
痛い…
チェギョンは軽い頭痛で目が覚めた。
喉が渇いている…
 
二日酔い?
そんなに飲んだかな
 
水…水……
えっと~
 
キョロキョロと、部屋を見回して
初めて異変に気づく。
 
えっと~~~
ここどこ!?
 
!!?
 
おおお!?
背中!?
しかも…男!?
 
おおおおおおお!?
もしかして…
 
イ先輩~~~!?
 
ぎゃーーーーー!
裸だ!
 
ってか、私もだ!
 
ど…ど…どうしよ!?
 
チェギョンは慌てて、下着を探した。
 
あ~ん!ブラ、どこ~!?
昨日のブラは何色だっけ!?
 
ああ、黒だ。
もしかしたら、イ先輩を襲えるかも…
じゃなくて~、イ先輩とホテルへ行っちゃうかもって…
一応、勝負下着をつけた…
 
あ~
成功したのね~~~
 
「んんん…」
シンが動いた。
 
起きちゃったら、どうなるの?
チェギョンは、慌てて身支度をしながらも、
シンを起こさないように、注意を払う。
 
おまえ?なんでいる?…って言われたら、
立ち直れるか!?自分!
 
頭の中でグルグル考える。
 
よし!
逃げよう!
 
呼吸を整えて、チェギョンはブラウスの裾を正した。
 
 
「ありがとうございました!」
小さく小さく呟いて、
バッグを抱えて頭を下げた。
 
 
ずっと…
ずっと、好きだった人。
 
よく覚えてないけど、昨日は二人でいたんだな~
 
テヘッ…//////
照れたように笑うと、
チェギョンは静かにドアの外に出た。
 
 
なんだか…
ちょっぴり幸せ…
 
片思いでもいいと思った。
どうせ片思いだし…
 
 
地下鉄の駅に向かう早朝の道で、チェギョンはニコッと笑った。
 
 
 
 
 
 
カチャ…
ドアの閉まる音?
 
  
「…ん?起きたのか…?」
まだよく目が覚めない…
 
横にいたはずの…
 
あれ?
 
いない…
 
まさか、帰ったのか? 
何も言わずに? 
なぜ?
 
寝ぼけた頭を降ってみる。 
 
何考えてんだ…?あいつ…
 
 
「おはようくらい言えよ。」
 
空いた隣の空間に、僅かにチェギョンの香りがした。
 
 
 
 
◆◆◆
 
 
 
♪♪♪~~~
 
 
あ…ガンヒョン?
 
チェギョンの携帯電話が親友からの着信を告げる。
 
高校から大学と共に学び、今の会社に同期入社。
口が堅くて優しくて、なんでも相談できる友達だ。
 
昨日のことを心配してるに違いない。
 
 
「もしもし?」
 
「チェギョン?」
 
「おはよ。ガンヒョン。」
 
「も~!心配したわよ!昨日は酔って帰ったから!」
 
「う…うん。」
 
「イ先輩に送ってもらったの?今、家?」
 
「ううん…」
 
「え?」
 
「今は、地下鉄に乗るところ…」
 
「は?」
 
「えへへ…」
 
「えへへじゃないわよ!チェギョン!
 あんた、まさか…」
 
「…うん。」
 
「まさか、計画通りに誘惑したの!?」
 
「誘惑ってわけじゃ…////」
 
「それで!?しちゃったの!?」
 
「やだ~!ガンヒョン!そんなストレートに~~////」
 
「チェギョン!あんたねーー!」
 
「わかってる!ガンヒョンの言いたいことはよく分かってるから!」
 
「まさか、イ先輩の気持ちも聞かないうちに、そんなこと!」
 
真面目なガンヒョンが心配してくれるのは、
よくわかるけど…
 
「だって、大好きなんだもん…」
 
「知ってるわよ!入社して、すぐ一目ぼれ!
 チェギョンがどんなに、あのイ・シンを好きか、
 私はよく分かっているけど。」
 
「だったら、何にも言わないで!
 今、幸せなの!」
 
「付き合いたいとおもわないの?
 軽い扱いでいいの?」
 
「重くはなりたくないの…」
 
「そりゃそうだろうけど…、好きなら一人占めしたいと思わないの!?」
 
「…思うけど、無理だから…」
 
「チェギョン!」
 
「だから、いいの!」
 
すごーくモテるイ先輩、30歳。
学術優秀、容姿端麗、性格…多少難あり…?
でも、優しい。
私は知ってるの。
先輩がすごーく優しいってこと。
 
現在、特定の彼女 無し。
過去の恋愛を今も引きずっていて、本気の恋愛はしない主義。
特に、社内恋愛は絶対しない。
一夜の相手であっても、社内からは調達しない。
ここは、噂だから本当のところはわからないけど、
会社に彼の女がいないことだけは確かみたい。
 
 
 
「チェギョンが承知でしたことだから、
 私はこれからも応援するけどさ。」
 
「うん!ガンヒョン!ありがと!」
 
だって…
恋人になりたいなんていったら、きっと嫌われる。
 
 
 
シン・チェギョン、23歳。
割り切った大人の恋に憧れていた。
 
 
 
 
 
 
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転載元: 風船みたいに……


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