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始まりは突然に・・ 17

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うぎゃっ…気づけば3か月ぶりなこのお話…
やっちゃってるな~私 
もう自己満足だな・・
完話に向けてボチボチと進んでいこう(激爆)
お付き合いいただける方、ありがとうございます <(_ _)>
 
 
 
 
 
昼休みに入ろうか・・そんな時間帯
チェギョンの席の近くの内線がなる。
 
「企画総務課のシン・チェギョンさんに、お客様がおみえです。」
 
はて… 誰だろう?
背中合わせに座るジェウクにひと声かけてから、席を立つ。
 
 
「なんか、私にお客さんなんだって…。
 もしかしたら、ランチいけなくなっちゃうかも?」
 
「なに・・今の電話、受付から?」
 
「うん。」
 
「相手の名前とかは?」
 
「わからない… ただお客様がおみえですって…。」
 
「そうか。じゃあ、10分ぐらい経っても、
 おまえから連絡がなければ、先に飯に行くようにするから。」
 
「うん、わかった。」
 
 
そう言って、チェギョンを送り出したものの、
ジェウクは自分の仕事を切り上げるとチェギョンのあとを追う様に部屋を出る。
普通、受付なら、相手の勤め先や名前を聞くだろう。
聞いたのに言わないのか―――
それとも、単にそれを口実にアイツを呼び出したのか…
受付からの内線なだけに気にかかる。
 
 
 
 
受付前のロビーに一人の男がたっている。
「チェギョンさん♪」
こっちを向き、親しげに軽く手をあげたのは、サンヒョンだった。
 
「サンヒョンさん?」
 
「たまたま、こっちの方で仕事がありましてね。
 そろそろ休憩時間じゃないかと思ってランチでも?と思い、お誘いにきました。」
 
「はぁ・・・。」
「でも今日はジェウク君とランチに行こうかって―――。」
やんわりと断りを入れるチェギョン。
 
 
「じゃあ、ちょうど良かったですね、僕達3人、知らない仲でもないですし。」
そんなことは気にすることもなく、にっこりとほほ笑んだサンヒョン。
 
 
「へ?」
 
「彼に連絡してあげて下さい。 下で待っていると。」
 
「はぁ・・。」
仕方なく連絡しようとチェギョンがジャケットのポケットから
携帯を取り出そうとしたところで背後から声がする。
 
 
「なんだよ…おっさんかよ・・。」
「・・ったく…。」
 
 
「な・・なんでジェウク君。」 驚きの声をあげるチェギョン。
 
 
「なんかいやな予感がしたから―――。」
チラリと視線をサンヒョンに向けた後、受付を見る。
まぁ、予想していた事態よりはマシな気もするが・・
 
 
「へぇ~、もしかして受付の彼女・・ ジェウク君の元カノですか?」
サンヒョンはジェウクの視線の動きを見逃さない。
 
 
「はっ! そんな訳ないだろ。」
 
 
「なんだ、そうですか。」残念そうに小さく息を吐く。
「なんとなく受付の子、
 チェギョンさんのことをライバル視してるような気がしたものでね…」
「彼女、僕が企画総務課のシン・チェギョンさんに逢いたいと伝えたら、
 変に興味を持ったようで――
 職業やら、どういった要件なのかって…」
やれやれといった風に軽く手をあげ、首を振るサンヒョン。
「まぁ、弁護士なんて言ったら、
 変な詮索をされても困るから適当に誤魔化したんですけどね。」
「そうしたら、今度は僕に聞こえるように世間話をし始めた。
 君たち2人が最近、付き合い始めたらしいってね。
 それで僕の反応を伺おうって魂胆だったようですけど――。」
 
 
はぁ・・
凄い洞察力だよね、さすがは弁護士さん。
 
 
「それにしても2人が付き合う事が決まって、まだ2日程なのに―――
 どうしてそんな噂が廻ってるんでしょうねぇ。
 僕としてはそちらの方が非常に気になると言うか――」
意味深にジェウクとチェギョンの2人を見たサンヒョン。
「まぁ、そこらへんの事は、これからゆっくりとランチでも食べながら伺いましょうか?」
 
 
「おっさん、あんた弁護士じゃなくって検事の方が良かったんじゃないか…。」
 
「それって褒めてるんですか、ジェウク君?」
 
「さぁ… どうだか・・。」
 
 
「まぁ、君が合流してくれたおかげで、
 あの受付の子も、変に僕たちの事を勘ぐらないでしょうし、助かりましたね。」
チェギョンの方を見てニコッと微笑むサンヒョン。
「さて、ランチタイムは限られてるんでしょ? 早く行きましょうか。」
そう言うと、2人の先頭をきって歩き始めたサンヒョン。
チェギョンとジェウクは顔を見合わせるとサンヒョンのあとを歩き始めた。
 
 
 
 
「それにしても… おっさん・・毎度のことながら…」
呆れた風にサンヒョンを見ながらも、
サンヒョンから手渡されたコーヒーを受け取るジェウク。
 
「会社員なんて、そんなのんびりと飯食ってる時間なんてないんでしょう?
 混雑した店内に入って、注文して待たされて…やっと出てきた料理を慌ててかきこむ。
 それじゃあ、美味いかどうかだってわからない。
「それに比べたら、青空の下の飯はそれだけで超美味い♪」
ジェウクの小言など気にせずに、ご機嫌なサンヒョン。
 
「まぁ、そうだけど…。」
それでも普通、女の子を飯に誘っといて、
露店に売ってる飯を、公園で食うって――― あり得ないだろう。
 
「どうぞ、チェギョンさん。」
そう言ってポケットから取り出したハンカチをベンチへと広げたサンヒョン。
こういう部分はとても紳士的というか―――
 
「どうも…。」 ペコリと軽く頭を下げるとチェギョンはベンチへと腰掛ける。
 
全員がベンチに腰かけたところでサンヒョンは、買ってきたものを袋から取り出す。
「はい、これがチェギョンさんで、これがジェウク君・・ で、これが僕のっと・・」
 
「おい、おっさん―― あからさまに差がないか?」
ヒクヒクと眉をヒクつかせるジェウク。
 
「当然でしょ、ジェウク君はおまけなんですから――。」
ニヤッと挑発するように微笑むサンヒョン。
 
「 !! 」 
 
「えっと… ジェウク君・・ それなら私のと交換する?」
チェギョンがサンヒョンの顔色を伺いながら、ジェウクに自分が手渡された弁当を差し出す。
 
「いいよ… それはチェギョンのだし・・」
 
苛立つジェウクを見て、くくくと肩を揺らすサンヒョン。
「冗談ですよ。」
サンヒョンは自分の分の弁当をジェウクに差し出す。
「実は、そっちが僕の分なんです。
 僕はこの後、昼食付きで打ち合わせがあるもので…。」
 
「「 !! 」」
「おっさん・・ 性格悪いな…。」
 
「そうですか?
 他では、そんな風にはあまり言われないんですけど――。」
「まぁ、君をみていると、こう、ちょっと意地悪をしてみたくなるって言うか…
 やっぱ、ライバルだからですかね。」
 
「マジ、性格最悪…」
「チェギョンさ、もう、このおっさんと付き合うまでもなく俺にしたら?」
 
「えぇっ…。」 チラッとサンヒョンの方をみるチェギョン。
「でも・・・」
 
「いやぁ、まだ判断するには、はやいと思いますよ。
 僕のいいところ、まだチェギョンさんには見せてませんから。」
「それに、今は僕の印象は最悪でしょうけど、これは作戦です。
 その方がこれから先、ちょっとしたことでもグッとくるんでしょうし…。」
悪戯っぽくニッと笑うサンヒョン。
 
何処までが本音で、何処からがジョークなのか…
掴みどころがないサンヒョン。
 
「ところでおふたりさん…
 さっきの話に戻りますが―― 
 何故、付き合って2日しか経たないあなた方が社内で噂になってるんですか?」
 
 
「えっと… それは――。」 事の次第をサンヒョンに説明するチェギョンとジェウク。
 
 
「へぇ~、それはまた派手に宣言しちゃったんですね~。
 色男はやることが凄い・・。」
「だけど…
 そんなモテ男を彼氏にして、とばっちりにあうチェギョンさんは可哀想だ。」
 
「それは――。」
チェギョンが何か言う前にジェウクが口を挿む。
「俺が傍に居て、ちゃんと守るさ。」
 
「では、ジェウク君は更衣室やトイレまでも一緒に行くつもりですか?」 
サンヒョンが意地悪く言う。
 
「そ・・そこまではさすがに無理だろう。」
 
「でも、そう言うところでいろいろと事件は起こるんですよねぇ…
 こう、女性の場合は男性の眼の届かないところで、ネチネチと・・。」
 
「マジかよ…。」
 
「僕は弁護士ですからね。
 そう言うゴタゴタはイヤというほど聞くんですよ。」
『はぁ―』っと盛大にため息をついて首を軽く左右に振ったサンヒョン。
 
「・・・・・・。」
青ざめるチェギョンとサンヒョン。
「でもっ・・きっと大丈夫ですよ。
 1日経って、落ちついてきてるっていうか――
 私が相手なら、きっとすぐに別れるだろうから…って・・。」
 
「・・・・・・。
 はぁ… 社内の女子のチェギョンさんの評価の低さに喜んでいいのか悲しんでいいのやら。
 こういう場合、そんな女の人達を見かえす為にも
 頑張ってくださいっていうべきなんでしょうが――
 残念ながら、僕も他の女子と同様、すぐに別れて欲しいと願ってしまいます。」 
「って事で、チェギョンさん、
 社内のモテ男とは縁を切って、僕にしませんか?」
先程までの深刻な顔とは違い、ニッと笑ったサンヒョン。
 
「へっ・・」 呆気にとられるチェギョン。
「ってか、おっさん、結局はそういうことかよっ!」
ムスッとして軽くサンヒョンを睨みつけたジェウク。
 
 
「でも、チェギョンさんには同性の友人もちゃんといるんでしょ?」
「ほら、前の合コンで一緒だったヒスンさんとか…。」
 
「えぇ・・。」 コクリと頷いたチェギョン。
 
「周りは敵だらけって訳でもない。
 まぁ、暫くは気になるような場所へは友人についてきてもらってください。」
「それに・・ジェウク君が単なる憧れの対称なだけなら、
 そこまでしつこく、チェギョンさんが嫌がらせにあうって事もないでしょうけど…。」
「ちなみにジェウク君、過去に社内でお付き合いをしたことがある女性は?」
 
「はっ?」
 
「まぁ、これほどのいい男ですからね、何人かは居たでしょうが――。」
「ごたごたして別れたって方がいたら、その方に関しては要注意ですよ。」
 
「・・・・・・。」
マジ・・このおっさんだけは―――
 
「あっ・・それからチェギョンさん…
 あなたにひとつだけ聞きたいことが――。」 サンヒョンの視線がチェギョンへと移る。
 
「はい… なんでしょうか?」
 
「あの合コンの日にあなたを連れ去った若い子は、どういった関係で?」
 
「 !! 」
どういった関係って――
 
「正直、あの時、彼氏とまではいかないけど、僕達よりも親しいって言うか――
 そんな気がしたんですけど・・。」
 
「えっと…
 彼はそのぉ・・弟の…  弟の友人なんですっ!」
うわっ… 私ったら・・何、言ってるんだか。
 
 
「あぁ… そうだったんですか。
 なんだ、僕はまたもう一人、ライバルがいるのかと・・  あははは・・。」
 
 
「そんな訳ないじゃないですか~。」
 
「そうだよね、彼、バイトだったみたいだし… 学生だろうしね。」
 
「そうですよ、イヤだなぁ~、サンヒョンさんったら…。」
 
 
咄嗟にウソをついたチェギョン
だけど、すぐに後悔した。
この頭の切れるサンヒョンに隠しごとなんて出来る訳がない。
だけど――
一緒に住んでますなんて事は言えるわけもなく・・
 
 
「チェギョンさん、早く食べなきゃ、昼休み、終わっちゃいますよ。」
にっこりとほほ笑むサンヒョン。
 
 
「うわっ・・ 本当ですね。」
慌てて、チェギョンはおかずを口に運ぶ。
正直、何を食べ、どんな味がしたのかも覚えていない。
 
 
 
シンの事が気になっていたのは、何もサンヒョンだけではない。
そう、ジェウクは昨日もチェギョンをシンに連れさらわれている。
合コンの時とあわせて2度目
しかも昨日のシンの挑発的な言葉が頭から離れない。
 
本当に彼が、チェギョンの弟の友人だとしても・・
彼がチェギョンに好意を持っていたのは明らかで…
 
まさか、チェギョンは、あいつが自分に好意を抱いてるのを気づいてないのか?
確かに、チェギョンはかなり鈍感な方だとは思う。
弟の友人となれば、尚更ガードは弱くなるだろうし―――
 
ジェウクは思った
 
目の前のおっさんもかなり厄介ではあるが
一番厄介なのはシンの方だと・・。
 
 

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