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3周年記念コラボ 【奏】 第1話

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ふらちゃんがパラレル書きたいって…
珍しいこともあるもんだ・・
ならば… 彼女の悲鳴が聞きたいっ♥ 
気合い入れたら、長くなりました(爆)
でも、ついてきてくださいね♪
 
3周年記念コラボ 【奏】
 
 
 
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「だから、部長――― ちょっと聞いてくださいってばっ!」
 
「わかった… わかったから・・
 ホント、チェギョン君、今日はちょっと飲みすぎなんじゃないの?」
 
「そんなことないですよぉ~。 それでねっ、部長・・。」
 
 
 
部長の横でくだをまくこの女…
シン・チェギョン
 
 
「ちょっと、イ君… 君も今日のチェギョン君はちょっと飲み過ぎだと思わないか…。」
ほとほと聞き疲れたのか、助けを求める部長。
 
「おい、シン・チェギョン!
 今日はちょっと飲みすぎなんじゃないか?」
 
「なに言ってるんですか―――イ先輩まで・・。
 私、結構飲めるクチだってこと、知ってるでしょぉ―――♪」
 
 
 
確かに飲めない方ではない。
今まで社の飲み会でつぶれた・・なんて姿は見た事はない。
だが・・こんなにもくだをまいている姿を見るのも初めてな訳で…
 
 
「ちょっと、おじさ~~ん、マッコリ切れてるわよ~♪」
マッコリの容器を掲げ、ご機嫌に店員を呼ぶチェギョン。
 
「おい、まだ飲むのか…。」
 
「あったり前じゃないですか。
 今夜はオールナイトですよ~~♪」
 
「おまえなぁ… 仕事は今日で終わりじゃないんだぞ!
 明日だって普通どおりに仕事があるっていうのに…。」
呆れた風に部長はチェギョンにそういうと、店員にマッコリの注文のキャンセルを伝える。
「おじさん、マッコリ・・もういいから…。」
 
 
「え――――っ、まだ飲みたかったのにぃ―― 部長のケチッ!」
ムゥっと唇を尖らせたチェギョン。
 
 
「「 !! 」」
部長にケチって…
 
シンは慌てて席を立ち、チェギョンの腕を掴む。
「おまえ… やっぱり飲み過ぎだ。」
「ほら、帰るぞ!」
 
 
「え―――――、もっと飲みたいのに…
 それに料理だってまだあるし・・。」
 
 
ったく・・この酔っ払いが…
場の空気を読めっていうの
 
 
 
「いや――、イ君ももっと飲みたいだろうにね…
 これで足りるかわからないけど・・。」
部長の顔色をうかがう課長が財布から数枚の紙幣を取り出し、シンに押し付ける。
「タクシーでも拾ってやってくれ。」
 
「はぁ…。」
とっとと連れて行けってことだよな・・課長のやつ。
「おい、シン・チェギョン! 送ってやるから、早く立て!」
既にシンの手には、他の社員が準備したのかチェギョンの荷物が手渡されていた。
 
 
「えぇっ・・なに、私の荷物まで持っちゃってるんですか…
 はぁ・・じゃあ仕方がないですね~
 まぁ、ここじゃケチな部長がもう飲ませてもくれないみたいだし…。」
「じゃあ、イ先輩、次の店に行きましょ~~~♪」
 
 
「 ……。」
また部長の事、ケチ呼ばわりしてるし・・
「あぁ、わかった。 わかったから、取りあえずここから出るぞ!」
 
 
「了解っ♥」 ご機嫌に敬礼までしちゃうチェギョン
 
 
そんなチェギョンの腕を掴み、引きずるようにして店から連れ出したシンは、
タクシーを拾うべく大通りに向う。
 
「ちょっとイ先輩・・ どこに行くんですか~。」
むんずっとシンの腕を絡めるように引き寄せたチェギョン。
 
「どこにって…。」
ほんのり頬を染め、肩に凭れるようにしてシンを見上げるチェギョン。
引き寄せられたシンの腕は、その柔らかな部分が押し付けられている訳で…
「タクシーを拾うんだっ!」
先輩としての理性を総動員させ、シンは答えた。
 
「えぇ――――っ、イ先輩、もう一件付き合ってくれるんじゃなかったんですかっ!」
 
ムゥっと尖らせたその唇までもが、俺を誘っているかのように思える。
飲んでないだろ・・俺は…
ふぅっと小さく息をつく。
 
 
重症だな・・俺も…
シン・チェギョン
俺の後輩
 
明るくて、素直で…気が利いて
ちょっとおっちょこちょいで・・
 
あぁ・・
大人の色香は感じられない
美人でもない
 
だけど、男子社員からは割と人気がある
 
 
「ダメだ… 今日のおまえはもう飲み過ぎだ!」
俺だって、さっきの席ではあまり飲めてない訳で
正直なところ、今から2人きりで飲みに行ってもいいかな…とも思ったりもする。
まぁ、可愛くない訳でもないし・・
 
 
「一杯だけ…  一杯だけでいいからねっ♪」
 
 
そんな可愛くお願いされたって…
腕に押し付けられたその柔らかな胸の感触・・
ヤバイ
そろそろ俺も限界値が近い
「おいっ、タクシー!」
シンは道に身を乗り出すようにして手をあげた。
ちょうど通りを走っていたタクシーが2人の前に滑り込んでくるように駐車した。
「ほらっ、早く乗れっ!」
彼女のバッグを押しつけるように差し出せば、
彼女は俺に絡めていた腕を解き、渋々とバッグを受け取り胸に抱えた。
 
 
「イ先輩の・・バカっ・・・」
 
 
「・・・・・・。」
はっ? 馬鹿だと…
俺は逆に褒めてもらいたいね、この紳士的態度を・・
 
シンはチェギョンの肩を掴むと押し込むようにタクシーへと乗せる。
そして自分はタクシーには乗りこまず、運転手に声をかけ、
さっき課長に手渡された紙幣を運転手に手渡した。
「釣りはいらないんで… お願いします。」
 
 
ニンマリと微笑む運転手。
「じゃあ、お客さん、どちらまで?」
 
「釜山まで―――。」
 
 
「「 !! 」」
馬鹿かっ、この酔っ払い女…
「おい、シン・チェギョンっ…
 酔っ払っているとはいえ、笑えんジョークだな。
 ちゃんと自分の家の住所を言え!」
 
 
「イヤです―――
 だって先輩は、自分だけあの場に戻って、まだ飲みなおす気なんでしょ?
 私だけ追いかえして・・ そんなのずるいです。」
 
 
「は?」
別にあの場に戻る気はなかった
まぁ…一人でもう少し飲もうかとは思ってはいたが…
 
 
「お客さん… 本当に釜山まで行っていいんですか?」
不機嫌そうな運転手の声。
手渡された料金ではチップどころか全く足りないのだ。
ハンドルを小刻みに指先で叩く様からも苛立ちはかなりなようで
仕方なくシンはタクシーに乗り込むとチェギョンは納得したのか、行き先を運転手に告げた。
 
意外にもその場所は俺のマンションからほど近い場所だった。
 
車の程良い揺れが心地良かったのか…
コツンと俺の肩に凭れるようにして眠る彼女。
 
結構・・可愛いか…
寝顔が見れるなんて・・帰らせてくれた課長に感謝か?
 
そんな事を思いながら、照れくささから、窓の外、流れる景色にシンは目を向けた。
 
 
 
 
「おい… もうすぐ着くぞ。」
シンは軽くチェギョンの肩を揺らし、起こそうとする。
 
「う・・うん…。」 眠たい目を擦りながら、身体を起こすチェギョン。
寝ぼけながらもカバンの中を探り出す。
ところが―――
「ふぇっ! ないっ! 鍵がない!」
 
 
「おい、落ちついて良く探せ!」
ったく… 酔っ払いが――――  呆れた風にチェギョンを見たシン。
 
 
「いつも此処に入れてるのに…ないんだもん。」
チェギョンはバッグの内側のポケットを指さす。
 
 
「違うところに入れたんじゃないのか?」
 
 
「他も見てるんだけど… ないの・・。」
 
 
「・・・・・・。」
少し涙目で眉を下げた様・・どうやらウソではなさそうだ。
だがここで俺がコイツのバッグを逆さにして探すわけにもいかず…
 
そんな様子をミラー越しに伺っていた運転手が声をかけてきた。
「お客さん… 行き先このままでいいの? 
 それとも、戻るのかい?」
 
 
暫しの沈黙
戻るのなら・・店じゃなく、会社だろうか?
 
 
「店ではバッグは開けてないし…。」 考えながら、チェギョンはポツリと呟いた。
 
 
「この先をもう少し、真っ直ぐ進んでもらって、次の信号を右折して…。」
シンが道案内を始める。
 
「イ先輩?」
 
「俺の家・・この近くなんだ。
 
「いいんですか・・ お邪魔しても?」
 
「あぁ。」
ほんのりと頬を染めた彼女を見て、俺はハッとした。
単純に、落ちついてバッグを逆さにしてでも探せば見つかるだろう…
そんな気軽な感覚で俺の家に向かう様に言ってしまったが―――
「落ちついて探せば見つかるだろう…
 見つかったら、家まで送るから。」
疾しい気持ちはない…慌てて言葉を繋ぐシン。
 
 
「すみません…。」 チェギョンは、ペコリと軽く頭を下げた。
 
 
 
 
シンのマンションに着き、リビングに通されたチェギョン。
2人きりの気まずさを解消すべく、シンはすぐにTVの電源を入れた。
 
「水でいいか?」
 
シンはスーツの上着を脱ぎ、ソファーにかけると、キッチンへと向かう。
 
 
「すみません…。」 
勧められたソファーに腰掛けるとバッグを逆さにして鍵を探すチェギョン。
だが、やはり鍵はないようで…
 
 
「見つからないのか?」 ミネラルウォーターを差し出しながらシンが尋ねる。
 
「はぁ・・。」
「あのっ、取りあえず、友達に連絡してっ―――!」
そうは言ったもの鍵だけでなく、携帯までもが見つからない。
 
 
「もしかして…。」 
呆れた風に額に手をあて宙を見上げた後、チェギョンを見たシン。
 
 
「あのっ… 大丈夫ですっ。」 
チェギョンは散らかしたバッグの中身を掻きこむようにバッグの中に入れると、立ち上がる。
「お邪魔しました。」
ペコリと頭を下げ、俯いたまま、先程入ったばかりの玄関に向かう。
 
 
「おい、何が大丈夫なんだよ!」
慌ててシンはチェギョンの腕を掴む。
 
 
「ひと晩ぐらい、どうにかなりますよ…
 漫画喫茶とか・・ネットカフェとかもありますし…。」
 
 
「 !! 」
んなところに、酔っ払い女ひとり行かせられるかよっ!
「別に、朝まで…此処に・・居ればいい・・。」
 
 
「 ……。」 少し驚いた風にシンを見上げたチェギョン
 
 
「信用できないか・・ 俺が?」
 
 
俯きがちに小さく首を横に振るチェギョン。
「いいえ・・。」
 
「じゃあ、此処に居ろ。」
 
そういうとシンは掴んでいた手を解き、リビングへと向かう。
その後ろから、トボトボとシンについていくチェギョン。
 
 
 
 
リビングに戻り、ソファーに腰掛けてみるものの…何処かぎこちない2人。
暫くして・・
居た堪れなくなったシンが立ち上がり、キッチン横の冷蔵庫からビールを取り出した。
「眠たかったら、その奥が寝室だから――― 勝手に使ってくれ。」
『プシュッ』っと音を立てて、開けた缶ビールを咽喉に流し込む。
 
「はぁ…。」
 
「あっ… シャワー浴びたかったら…そこがバスルームだし…。」
気のないチェギョンの返事に気を利かせたシンだったが・・
 
 
「いえっ… シャワーは・・。」 真っ赤になって俯いたチェギョン。
 
 
「・・・そう…?」
てっきり寝る前には汗を流したいのかと…
もしかして―――変な風にとっちゃったのか?
あの表情は・・・そうだよな…
ヤバイ
シンは視線を逸らし、クシャクシャっと髪をかきあげた。
 
 
「あのぉ… イ先輩だけ・・ずるいです。 一人で飲んじゃって・・。」 
機転を利かせたようにチェギョンが呟く。
 
「へっ・・・ あぁ―――。」
気まずさを払拭すべく何も考えずにシンはもう一本、
冷蔵庫からビールを取り出すとチェギョンへと差し出した。
 
チェギョンもその気まずさから逃れるかのように、
シンからビールを受け取ると一気に咽喉へと流し込んだ。
 
 
「お・・おいっ!」
 
そういや、こいつ…結構飲んでたんだっけ・・
慌ててチェギョンを止めようとするシン。
だが…
 
 
「ぷはぁ―――美味しいぃ―――っ! イ先輩、もう一本くださいっ♪」
ニマッと笑ったチェギョン。
 
 
「ダメだ! おまえ… 今日は飲みすぎだ!」
チェギョンの手から缶ビールを奪い取るが、もうすでに残り少ない。
「おまえ・・」
 
両手を缶ビールで塞がれたシンのネクタイを掴み、ギュっと引き寄せるチェギョン。
「飲みすぎてなんてないですよ~♪」
「意識だってちゃんとありますし…。」
ニマニマと嬉しそうにシンの顔を見る。
「ふふっ… それにしても・・イ先輩って・・カッコいいですよねぇ~。」
ネクタイを引き寄せながら、自身の顔をゆっくりとシンに近づけるチェギョン。
徐々にその距離は縮まっていき――― 
 
唇が触れた。
 
「 !! 」
驚くシン。
 
だが両手は缶ビールによって塞がれており、抵抗することすらかなわない。
そして、その口づけは触れただけで終わることなく、
シンをからかうかのように何度も角度を変えながら、啄ばむように繰り返される。
 
両手から缶ビールがすり落ちる。
床に落ち、ドクドクと流れ出す液体に足先が濡れようが―― そんなこと構うこともなく
両手で彼女の頬を包み込むと、貪るように深く口づける。
 
息も・・出来ないほどに――― 強く・・激しく・・・
 
激しいキスの苦しさから逃れるように、首を少しばかり横に振るチェギョンを
漸く解放してやるシン。
 
「苦しかったか…。」 
 
クシャりとチェギョンの前髪を掴む。
俯き、俺から瞳を逸らす事も許さないと言わんばかりに―――
 
「俺をからかうからだ。」
そういうとシンは掴んでいたチェギョンの髪を離す
 
 
「からかってなんかないわ。」 
息を整えるように、少し肩を上下に震わせながら言うチェギョン。
 
 
「じゃあ―――。」【いいんだな?】 確認するようにチェギョンをジッと見つめたシン。
 
チェギョンはコクリと頷いた。
 
 
チェギョンの手をとると、シンは寝室に向けて歩き出す。
それはシンにとってはチェギョンに対しての最後の意志確認でもあった。
チェギョンが手を振りほどき逃げ出す事もできるように――
 
だが、チェギョンはそのままシンの手を振りほどく事はなかった。
寝室のドアが閉じてゆくと共に、シンはチェギョンを引き寄せ、唇をかさねる。
 
求めあい、ひとつに重なり合う身体は、やがてベッドの海へと身を沈め
快楽の波へとのまれていく
 
寄せては返し―― 返しては寄せる――――
時に大きな波にのまれながら
 
繰り返し繰り返し… 互いを求めあう
 
互いの想いを口には出さぬままに・・ 
 
 
ただ欲するままに―― 獣のように
 
 
 
 
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